カンボジアの歴史の概略

東南アジアで最も古い歴史と伝統を誇るのがカンボジアです。1世紀頃の扶南(フナン)国がクメール人最初の国家と考えられておりますが、現在この扶南(フナン)国はオーストロネシア系の海洋民族とも言われています。6世紀になるとカンボジア民族の真臘(チェンラ)が扶南国を滅ぼし、その後ジャワなどの干渉を受けながらも12世紀にクメール王国は最盛期を迎えます。アンコール・ワットもこの頃に造られました。1432年にはシャム王国(現タイ)に王都アンコールは占領され、その後、現在のプノンペンに王都を移転します。
19世紀になるとシャムとベトナムの度重なる侵略に悩まされ、1863年カンボジアは自らフランスに援助を求め、フランスの保護国となります。1887年フランスはこれにベトナムとラオスを加えインドシナ連邦を樹立しますが、カンボジアは保護国でありながらフランスの植民地になります。また1907年にはフランスの力によりシャムからアンコール一帯の領土を奪い返します。1945年カンボジアは日本軍の支援により一時的に独立しますが日本の敗戦に伴いフランスが再び介入しますが、ついに1953年シハヌーク王が独立を宣言します。